SHUGO TOKUMARU × OGRE YOU ASSHOLE 緊急対談



トクマルシューゴは“ひややっこプリンス”!?


:オウガはメンバー3人で考えながら作ってるの? それとも作ったものを持ち寄ってる?

:けっこう今は……僕と馬渕(Gt.)が曲を持ち寄ってきたのを皆に聴かせて、まず良いか悪いか。そういうのを何回も重ねて実際にバンドで演ってみて、さらにレコーディング中にアレンジがバッと変わるって感じかな。

:デモの段階から結構変わるの?

:ガラッと変わるものもあるし、骨格は残して装飾した、みたいなパターンもある。曲作りに一つの決まったレールは無くて、毎回作業中に“今度はこうきたか”みたいに身構えてる。自分たちが素材になった気分でレコーディングしてる。曲がよくなればどうなってもよいと思ってるから。

 ―逆にトクマルさんは独りで作っていて、そういう“自分が好きなもの、今ハマっているもの”を作品に出す、っていう感じでは無い?

:うん、ずっと聴いてきているものの中で、なんか“もっとこういう音楽があったら面白いんじゃないかな”みたいなやつを、ずっと作ってる感じですかね……。いま聴いているものも反映されているとは思いますけどね、もちろん。

 ―曲の作り方は違うにしても、お互い“リスナー感”は持ち続けてるなっていう印象はありますね。

:以前はオンタイムの洋邦アーティストと、親が聴いてた60年代70年代のロックとか聴いてました。いま考えればすごい幅が狭かったなと。だけど今までロック以外の古い音楽を聴いてこなかったぶん、ここ最近は生まれ変わったみたいに色んな音楽を新鮮に聴けるっていう、発見するみたいな楽しみはあります。

:うちは全く音楽に縁がない感じだったから、普通に中学生くらいの頃から自分で昔のものを掘り下げてる感じだった。むしろ昔のものしか聴いてなくて、当時流行ってたものとかインディーズ音楽もぜんぜん知らなかったし。

:その当時はどこから情報を辿ってたの?

:レコード屋に行って探したり、当時は音楽誌たくさんあったから、そこで特集組まれてるものを片っぱしから聴いたりしてた。

:僕は今でもレコ屋で探してる。

:音楽誌で海外のアーティスト……例えば中学生の頃blurのインタビューとか読んで、XTCの名前が出てきたら、そこからさらに掘り下げて昔のものを聴いたり。そういう歴史というか、音楽の文脈が大好きで追ってたかな。

 ―では、お互いの新作を聴いた率直な感想を聞かせて頂ければと思うんですが。トクマルさんは11月にアルバムも出るんですよね。

:ほぼ出来てるんだけど詰めの段階ですね、録り直したいものもあったり。作業してると、いつ寝ればいいのかとか分かんなくなっちゃう。

:あ~、全部ひとりで作ってるからか。僕らはスタジオ行ってみんなでやってるからかもしれないけど、1日7~9時間で3日に1日は休むってペースかな。そうしないと疲れで、浮かぶアイディアも浮かばなくなってくる感じがある。

 ―ベーシックをスタジオに持ち込んで、とかないんですか?

:無い(即答)。完全に宅録です。下手したらドラムも宅録。

:自分で叩くの?

:さすがにデカい音出せないようなやつ何曲かは、スタジオで録ってもらったけど。

:ドラムとか自分で録ったやつはPro Tools(音楽制作ソフト)で整えたりするの?

:あぁそれはもう、うん(笑)。まあでもシングルの1曲目はスタジオで録ったやつで、2曲目(バグルス「ラジオ・スターの悲劇」のカバー)はイギリスのラジオに出演した時の音源に手を加えたやつ。こんな機会(シングル・リリース)でもないと出せないかな、と思って。

 ―最近のライブでもお馴染みのナンバーですしね。

:今回のシングルはすごいカチッと整ってる感じがした。ツルッとしてるというか。

:だいぶ時間かけて作ってるから……やればやるほど整ってくる。こだわりすぎてしまったのかもしれない(笑)。でも自分的には、そうしなきゃ納得できないところまでいってたから。

 ―それは一人で作業することのメリットなのか、デメリットなのか……。

:わからないです(笑)。だからオウガの新譜を聴くとラフさが残ってる部分があって、ちゃんと一発録りっぽいところも残ってて、それが良いなって。

:制作中に自分たちの音源を聴きつづけてたから、トクマルくんとの音の違いをすごい感じた。トクマルくんの音はデジタルっぽい鋭さみたいなものがあって、僕らのはアナログっぽい温かみがある。なのにトクマルくんの曲調は明るい楽しげな感じで、僕らの『homely』(前作のアルバム:2011年発売)は冷たい感じがするのが面白い。シングルの3曲目はテルミン使ってる?

:あれはノコギリ(ミュージック・ソー)だね。

:あ、やっぱそうなんだ。それも自分で演ってるの? すごいな。

:うん、ノコギリはいつも使ってて、今回のアルバムにもいっぱい入ってる。

 ―以前はライブでもよくノコギリで演奏してましたよね。じゃあライブではそれ用にアレンジした譜面をメンバーに渡して、っていう感じ?

:そうですね。

:へ~……。プリンス(ミネソタ州ミネアポリス出身のミュージシャン)じゃないすか。僕の叔父に「トクマルくん、多分これ全部自分で演ってるんだよ」って話をしたら、「じゃあ冷奴プリンスだな!」って言ってた。意味わかんないけど(笑)。

 ―“ひややっこプリンス”ことトクマルシューゴ。

:問題ないです(笑)。



インタビュー写真


New Release Information

トクマルシューゴ 「デコレイト」

2012年9月5日発売
CD:PCD-18681
¥1,000 (tax in)
01. Decorate
02. Video Killed The Radio Star
03. When I Fall In Love

ソノシート: P7-6036
¥1,000 (tax in)
01. Decorate
02. Video Killed The Radio Star
※ソノシートは収録分数の関係で、CD盤より1曲少ない計2曲の収録となります。再生にはレコード・プレイヤーが必要となります。

トクマルシューゴ new album「In Focus?」

2012年11月7日発売
【限定盤】
PCD-18688/9 ¥2,900(tax in)
★スペシャル・スリーブケース仕様
★トクマルシューゴ自身の演奏による、著作権フリーの99種/99トラックの楽器フレーズを収録したボーナスCD付き2CD仕様

【通常盤】
PCD-18690 ¥2,500(tax in)
★ジュエル・ケース1CD仕様
01. Circle
02. Katachi
03. Gamma
04. Decorate
05. Call
06. Mubyo
07. Poker
08. Ord Gate
09. Pah-Paka
10. Shirase
11. Tightrope
12. Helictite (LeSeMoDe)
13. Micro Guitar Music
14. Down Down
15. Balloon

※アルバム特設サイト
http://www.shugotokumaru.com/infocus/index.html

OGRE YOU ASSHOLE 5th Album『100年後』

2012年9月19日発売
VPCC-81747 ¥2,500 (tax in)
1.これから
2.夜の船
3.素敵な予感
4.100年後
5.すべて大丈夫
6.黒い窓
7.記憶に残らない
8.泡になって